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<夏休み特訓の成果とメッセージ> 「今日は最後だから」F君の第一声です。 「今日は最後だから、勉強よりいろいろな話をするんだと思っていました。」適応指導教室の課題だった漢字プリントを最後までやり遂げ、いくらか燃え尽き感があったようです。教科書ワーク(読書指導)と文法プリントの宿題の手つかずの状態に対する言い訳と直感しました。 宿題の手つかず状態は、漢字プリント学習への傾倒ぶりから予想できましたが、こうまで悪びれず「できませんでした」と主張されると、こちらも腰砕けです。しかし、漢字プリント学習の達成感は想像以上に大きなものだったようです。課題をこなしきった努力だけでなく、字の書き方もよくなったと学校の先生にほめられ、漢字検定受験も勧められたのだそうです。 「T先生のおかげです」などと殊勝な言葉をもらったものの、そのペースに乗せられ「脱線・雑談」に終始するわけにもいきません。文法課題はこちらが用意した模範解答を渡し、「役に立つこともあると思う」と話すにとどめ、「大人になれなかった弟たちへ…」の教科書ワークの課題だけはこの場でやり切ってもらうことにしました。 ***今だから言えること*** TがF君に伝えたメッセージ 私は元々とても厳しい先生なんだ。だから、最初に字の書き方(デタラメ?)を見たとき、大変なことになるかもしれないと思った。でも、F君が修正する力に優れているのを知って驚いた。だから、多少細かい注意をしても大丈夫だと思った。実際に短い間にこれだけ字の書き方を修正できた生徒を、今まで私は見たことがない。そんなF君の字の変化に気づいてくれた学校の先生もいい先生だね。今回一緒に勉強したことがきっかけになり、F君なりのこだわりを持ち続けてくれたら、これからは正しい字の書き方だけでなく、いろんなことを一人でも勉強できると思う。毎回F君の所へ来るのが楽しかった。だから、10分前に来て不愉快な態度を見せられた時は辛かったが、事情をちゃんと説明してもらったから、今は何とも思っていない。全部で6回、本当に楽しかった。 お世辞ではなく、Tの考え~正しい書き方を心がければ、漢字は覚えやすく間違いも防ぎやすく、字も自然ときれいになる~ここまで素直に受け入れ実践しようとした中学生は初めてでした。 ***本当は*** 不登校生という点を考慮するなら、ガツガツ勉強ばかりさせるのではなく、心の触れ合いや信頼感に基づく「根源的な力」の醸成を主眼にする取り組み方もあったでしょう。 しかし、想像以上に素質のある生徒だと最初に思ったため、欲張り気味の学習計画を立ててしまいました。必ずしもそれが失敗だったとは思いませんが、F君自身に(漢字プリントを除くと)欲がなく、また、それ以外にも欲を出させる配慮をこちらが欠いていたようです。合計9時間、本人の満足度も伝わり、互いに気持ち良く終わることができ、最低限の責任は果たせたかもしれません。しかし本当は、「もっと頭を使う学習に取り組ませたかった」「中途半端な触れ合い学習に終始してしまった」という後悔も残る学習指導でした。「心一片倒」でも「頭一辺倒」でも不十分なのはよく分かるのですが、実際に現場に立つとバランス感覚が分からなくなる時がありました。その点、何かにつけてウンチクを披露したがり、学習からの脱線を誘発させようとするF君の可愛い企みやその人柄に救われた思いがします。
by aogiri-gakuen
| 2012-03-22 16:05
| 中学生対象の進学指導の実例
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