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或る日心療内科医師の紹介で、母親が相談に訪れた。「中三の息子は不登校で、家からほとんど出ない」と疲れた様子だった。 祖父母、夫、息子、娘の6人家族。祖父母は不登校を理解せず、父は多忙。母親1人が問題を背負い込んだ状態だった。息子の社会との唯一の接点は、趣味の将棋を通じて出会った年配の人達だった。そこで私たちは将棋を糸口にかかわりを持つことにした。やって来た本人は、私たちと眼を合わさず、言葉も少ない。対人関係に自信を失っていると感じた。不登校の直接の原因は,中1の時の友人とのトラブルだった。しかし、その背景にはADHD(注意欠陥多動性障がい)による落ち着きのなさや、コミュニケーションの取りにくさがあった。不運にも、彼の周りに彼を理解する同級生や大人がいなかった。本人は努力しても注意を受けるばかりで、すっかり自信を失くしていた。状況を把握するため訪れた彼の出身中学で、先生方は「親が甘いから不登校になる」「母親の躾が悪い」と言われた。母親の居場所まで奪われていたのだった。 彼の場合、育て方が悪かつたわけではなく、持って生まれた個性なのだと思った。 ADHD(注意欠陥多動性障がい),LD(学習障がい),高機能自閉症など、発達障がいとよばれる生徒たちへの理解はまだまだ低いと感じた。何やかやと無い点ばかりを指摘されたら、誰もが嫌になり、心を開こうとしなくなるのは当然だ。その個性を認め、理解し生かすことで、彼は本校で同級生たちとの信頼関係を深めて次第に自信を取り戻した。不登校生が皆勤賞をとるまでになった。 接客のアルバイトにも挑戦した。ストレスで体調を崩した際、「むりしなくても」と私たちが言うと、明るい表情にもどった。 子供たちは、周りの人の受け止め方次第で、自信を得たり失ったりする。大人が子供の心を理解し余裕を持って子供を見守ることが出来れば子供に笑顔が戻ると思っている。 ●梧桐学苑●
by aogiri-gakuen
| 2011-04-10 13:08
| 個性を育み・育てる実践・実例
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